君は無垢なフリをして​───本当は野獣。
それから…祖父さんは見合いをさせると言いながらも、させることはなく。


けれど、常に見合いをチラつかされていた。


たくさんの女と関係をもちながらも、年月は過ぎていき。


高校3年の1学期に、真実を知る。



「あ?お前らが帝を虐めてた?」


「そーよー?だぁってあの子、神弥くんと別れないって言うんだもーん。」



帝は…虐めを苦にして転校したのか?


けど、帝はそんな風に見えなかったのに。


いつから…アイツは耐えてたんだ。



「何が目的で今さら言うんだよ。」


「神弥くんがフリーになったって聞いたからだよぅ。セフレでいいから抱いてよっ。」


「…一回だけな。」



これでコイツらの気が収まるなら。


けれど…こんなことしたって帝は帰ってくることなどないのに。


……ごめんな、帝。


お前の辛さに…気づいてやることが出来なくて。

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