君は無垢なフリをして───本当は野獣。
「それは…」
言われてみれば、確かにおかしい。
いつもの神弥なら、私に直接話すはず……。
――「【どうしても花菜とは住めない事情があるんだとよ。】」
「は?」
「どういうこと?崇大くん。」
コトリと音をたててテーブルの上にホットミルクを置くと、ドカッと椅子に腰を下ろす。
「【……俺よりまずは花菜だ。花菜、アイツん家で何を見てきた。】」
突然話を振られて、私はつい咳きこむ。
「何をって…」
「【あれだけボロ泣きだったんだ。余程嫌なモン見たんだろ?】」
崇大は真っ直ぐに私を見据える。
「嫌なモンというか…」
崇大の視線に耐えられなくなって、顔を背けながら話し始めた。