君は無垢なフリをして​───本当は野獣。
「あははははー…」



もう、笑うしかない。


だってこの状況…


・ゴミ箱に躓いて床に横たわる私。


・そんな私を冷めた目で見下ろす上半身裸の中野 神弥。


・そんな中野 神弥の後ろで明らかに見下したような表情で立つ裸にタオルを巻いた女の子。



どうして平然といられようか。


いや、いられない。
↑反語。



「何で笑ってんのぉー?キモーイ。」



キモーイ…


確かにいきなり笑い始めるなんて気持ち悪いかも…



「…キモいっつーお前が気持ち悪ぃよ、平塚。」



はぁーとあからさまに大きな溜め息をつきながら、後ろに立つ女の子に中野 神弥は言う。



「ちょ、神弥ぁ!ひどぉーい…」



平塚と呼ばれた女の子はわざと顎を引いて、上目遣いで中野 神弥を見る。



「なぁ。」



中野 神弥は女の子の視線から顏を逸らし、私を見る。
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