君は無垢なフリをして​───本当は野獣。
「【ってぇ…何すんだよ、母さん!】」


「何すんだよじゃないでしょ~?花菜が帰ってきてるなら何で早く家に入らせないの。」


「【何でって…】」


「はいはい。言わなくても分かってるからいいわ。…おかえり、花菜。早く入りなさい。」



何が何だか分からないけれど、母さんに制された崇大は黙り込む。


そんな崇大を放って、母さんは私に促した。



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――「えぇ?理事長の孫息子と住んでる?」


「うん…」



目の前に腰を下ろしている母、樹菜(きな)はどこからどう見ても20代にしか見えない。


絶対今年42だとか嘘だわ。



「で?出てけって言われて出てきちゃったの…」



うーん、と母さんは思案顔。



「【花菜は馬鹿なんだよ。何でそんな得体の知れないやつと暮らすんだよ。】」

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