君は無垢なフリをして​───本当は野獣。
「何しに来たんだ…って崇大、冷たくない?」


「【冷たい?何言ってんだよ。俺以上に温かい男はいないね。】」


「はっ?現に家ん中入れてくれないじゃん!それが温かい男?!」


「【…だって父さん居ないから。】」


「父さん帰ってくるまで入れないの?!」


「【そ。】」



目の前のこいつはダルそうに溜め息を吐く。



「あんた、弟のくせに可愛くない!」


「【別に可愛いとか思われなくていーし。】」



あー、もう!


ああ言えばこう言う。


中野 神弥も生意気だけど、 3歳下の弟である崇大は輪をかけて生意気。



「【まぁ、冗談はこの辺で止めてやる。…で?何しに来たんだよ。】」



玄関扉に凭れて偉そうに言う。



「あんたじゃ話になんないから、母さん呼んで。」


「【母さんは飯作って――…】」


―――「崇大ぉ?どうしてお姉ちゃんにそんな態度なのぉ?」



崇大が言葉を最後まで発する前に、我が母から制裁が下る。
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