君は無垢なフリをして​───本当は野獣。
「あら、花菜。崇大は?」


「…知らない。」



座りながら答える。


何だか今日の崇大はおかしい。


馬鹿にしてるかと思えば、心配してるような素振り見せるし…



「やっぱり崇大はお姉ちゃんっ子なのね。」


「お姉ちゃんっ子?」



つまり…シスコン?



「ないないないないっ!だってあの崇大だよ?まっさかー。」


「その鈍さ…あんたはお父さんに似たのね。」



むっ。


べ、別に鈍くてもいいじゃん!


私は勢いに任せて、目の前の唐揚げに箸を突き立てた。



「【まったく花菜は鈍いし、馬鹿だし、手は早ぇし…いいとこないよな。】」



…ねぇ、母さん。


崇大がシスコンって絶対嘘でしょ。


いや、間違いなく嘘だ!
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