ずっと一緒に 〜後輩男子の奮闘記〜
「ねえ須藤君、今日具合悪い?」
「えっ⁈」
千波さんが、作業の手を止めずに聞いてくる。
俺は一瞬手が止まったけど、千波さんを見て、作業を再開した。
「ぼーっとしてるし、集中できてないみたいだし、大丈夫?」
「大丈夫、です」
「具合悪いなら、今日はまっすぐ帰った方が」
「いえ!本当に大丈夫なんで」
作業は急いで終わらせた。
明日の朝、確認すれば大丈夫だ。
「終わりました」
千波さんは、キリのいいところまでもう少しだった。
「ごめん、結局待たせて」
「いえ、大丈夫です」
資料を整理している間に、千波さんの作業も終わる。
「お待たせ」
笑顔で言う千波さん。相変わらず可愛い。
一緒に会社を出る。
いよいよだ。
言うとしたら、別れ際。もし振られても、その場からはすぐに逃げられる。次のことは後で考えよう。
我ながら後ろ向きで情けなくもなるが、それでも今回はやめることはしない。
それだけは決めていた。