居酒屋ーーーキスをあげよう―――
泉陽介は彼女に顔を近づけると、ゆっくりと口づけた。触れるだけの感触だが、彼は彼女を手に入れたい。そう思ってしまった。菜月は何故か、起きない。その時、泉真子という、妹が吃驚していた。泉真子は、『―――お兄様・・・何をやってるの？』と問い質した。真子は二人に寄った。
其の言葉に、『―――じゃま・・・するな・・・』と、言ってきた。真子はパシーン、と平手打ちした。陽介は彼女の好きな人が、自分じゃないと分かり、あの日から、蹴り倒されてから、こいつには、敵わない―――そう思った。真子は彼女を起こそうとすると、彼女はパチッと目を開けた。
『―――あ・・・ま・・・真子・・・ちゃん？』
敦が丁度辿り着き、彼女は眠っている筈が、起きてしまったようだ。泉真子―――この人の妹よ―――貴方、キス以外何もされてないわよね？と問い質した。その言葉に、彼女は『えぇぇぇ？』と声を張り上げた。真子はかんかんになって、兄を叱責する。
『―――いいじゃないか？俺の・・・恋人だ・・・こいつ、お前の女房には勿体ない。』
其の言葉に、泉真子は『お兄様・・・』と、焦ったように見やった。
『恋人だからって、礼儀があるでしょう？お兄様・・・何をしているの？』
菜月はゆっくりと起き上がると、『―――ご・・・ごめんね・・・寝坊しちゃって・・・』と言う。

『―――そんな事・・・言っている場合じゃない・・・気を付けなさい、そう言っているのに―――。』

―――な・・・何？

私・・・また・・・裸で―――

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表紙・目次

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