居酒屋ーーーキスをあげよう―――
彼女はドキドキすると、ギュッと、胸元に拳を握った。何故、こんな気持ちに―――。まるで―――嫌では、無かった。嫌だったら、蹴り飛ばしていた。今日は友達も来ておらず、この菜月だけだった。菜月は未だに、酔っぱらっており、『―――貴方・・・本当にぃ、私が・・・好きなのぉぉぉ?私・・・私もぉぉ・・・愛しているよ・・・』と叫んでしまった。陽介は吃驚した。菜月ははっきりと言ってしまい、『―――御前・・・私じゃぁ・・・駄目だったんだ?』と笑っていた。
それから、彼女は陽介の方を向くと、そこには、もう陽介は退散してしまった。陽介は自分に別れを言った。真子はとても呆れたように、2人を見ていた。
それから、泉陽介が来ると、現実はこうだ―――。御前の相手は、お前で良かった―――。はっきりと言われてしまい、『―――嘘・・・でしょう?本当なの・・・私・・・どうすれば?』と焦っていた。彼女は泉陽介に抱きしめられると、『―――貴方・・・私・・・』と、動けなくなってしまった。動けなくなり、はっきりと言われた。
『―――お前が・・・好きだ・・・だから、俺から逃げるな・・・』
それから、彼女はドキッとすると、『陽介―――。』と呟いた。それから、彼女は再び口づけされ、受け入れてしまった。泉陽介との口づけは、敦とは別に、乱暴だが、それでも良かった。
彼女達は路上でキスし合い、深い深い、口づけをしてしまった。

『―――御前の事が好きなのは、俺だ―――。』

菜月は涙を流し、揺れていた―――。

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