居酒屋ーーーキスをあげよう―――
泉直樹と陽介と木全は今、朝食を食べ終わり、直樹は食後の一服を吸っていた。かなりのヘビースモーカーであり、外のベランダの椅子に座り、煙草を吸っていた。菜月は眼を見張ると、『―――タバコ・・・吸うんですか?』と聞いてみる。直樹は『ーーーあぁ・・・此のタバコが、一番旨いなぁ・・・それに―――』
彼女は眼を丸くすると、彼の右手を見やった。そこには、大きな痣があり、ふるふる、と震えていた。まさか、何かの病気なのかしら?―――病院に連れて行かないと、ぞの言葉に、直樹は『 ―――俺の事は・・・放って置け・・・』と吐き捨てた。それから、『―――他の奴に・・・黙っておれ・・・』
其の言葉に、菜月は黙ってしまい、何処かへ行ってしまった。病気なのは間違いない、あの痣-――白血病―――イタリアの病院から、退院してきたのか?―――それにしても、可笑しい。
彼女は吃驚してしまい、『―――本当に・・・大丈夫・・・なのかな?』と、不安がった―――。
自分は人の死を見て来た。だから、もう誰にも、死んでほしくはなかった。
誰も傷つけたくはない。ずっと、一緒にいたい。直樹には、元気になって欲しい。それが、家族だと思い、『―――よし・・・』と、言う事にした。

―――義母様

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