ねえ、私を見て
「ごめんね。私、夫とやり直す事にしたの。」

「えっ……」

日奈人君が驚いている。

「旦那さんは、不倫してくららさんを裏切ってたじゃないか。」

「私もそうよ。日奈人君と不倫して、夫を裏切っていた。」

日奈人君の目から、涙が零れる。

「俺達は、真剣に付き合っていたじゃないか。」

「そう思っていたのは、日奈人君だけよ。」

「ウソだ!」

「本当よ!」

少なくても私は、日奈人君との恋愛に、不安だらけだった。

「ウソだ……くららさんは、俺を好きだ……正直になってくれよ。」

「日奈人君……」

ああ、このまま何もかも捨てて、日奈人君と逃げる?


「そこまでよ。」

日奈人君の後ろを見ると、園子がいた。

「相馬君。くららにそれ以上言うと、バイト、クビにするわよ。」

そう言うと日奈人君は、行ってしまった。

「日奈人君!」

「くらら、相馬君とは別れたんでしょ。」

泣いてる日奈人君が、心に焼き付いた。
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