ねえ、私を見て
飲み会も2時間が経って、お開きとなった。

「事務所の経費で落とすから、気にしないで。」

園子がそう言ってくれたお陰で、飲み代は園子持ちになった。

後で事務所経費として落とすのは、私の役割なんだけど。

「くららは地下鉄だっけ。相馬君は?」

「俺、自転車で帰るんで。大丈夫です。」

「分かった。お疲れ。」

園子の背中を見ながら、二人ポツンと残された私達。

「……行きますか。」

「そうですね。」

私と相馬君は、とりあえずオフィスがある隣のビルに戻った。

「じゃあ、相馬君。お疲れ様でした。」

帰ろうとする私の腕を、相馬君が掴んだ。

「もう一杯飲んで帰りませんか?」

「えっ……」

「まだ、時間あるでしょう。」

ちょっと強引な相馬君に、ドキッとする。
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