ねえ、私を見て
第4章 デート
日奈人君と付き合うようになってから、肌の調子が良くなってきた。

クリームを塗っても、滑るように広がって、ザラツキも無くなっている。

「私、こんなに肌、綺麗だったかな。」

鏡を見て、うーんと唸る。

「くらら。」

「あっ、はーい。」

夫に呼ばれ、肌を気にしながら、リビングに行った。

「なに?要ちゃん。」

「下着、どこに入っているんだっけ。」

「ここだよ。」

私は引き出しの一番上を引いた。

「なんだ、ここか。」

見たのに気付かなかったと思っているのか、夫は悔しそうだ。

「それはそうと、何で下着?」

「出張に行くんだ。」

いつも出張の時は、私がバッグの中を用意していたのに。

「なんだよ。俺だってたまには、自分の出張の用意くらい、するよ?」

「何も言ってないじゃない。」
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