双子の異世界・金色のはなびら
ネイファが話を続ける。


「7日ほど、皆様には滞在していただきたく思います。まずは皆様長旅でお疲れでしょう。
奥に宴を設けました。そちらで疲れを癒して下さい。皇帝もお見えになります。」


大きな赤いビロードのカーテンがたくしあげられると、更に広い場所が現れた。

レッドカーペットの先には皇帝の玉座が見える。


広間に綺麗に並べられたガラスのテーブルには豪華なドルーア料理やワイン等が並んでいた。


「うわぁ…凄いね!ゼノ!」

「姫様、完全に食べ物に感動してるでしょ。」

「だって!だって!規模が違うわ!私達の城のパーティーと!」


さっきまでの不安はどこへやら、美しい飾り付けや料理に目を輝かせワクワクしている。

「状況わかってないな、姫様。」

ゼノは呆れるばかりだ。



「どうぞ、ご移動下さい」

ネイファがそう言うと、他国の者達は足早に移動した。


「わ…皆早歩きしてるよ?料理はあんなに沢山あるのに!競歩?」


「てゆーか、走ってるな…ハハハ」


「どうして?なんで?」


「あのなぁ、姫様さっきの話聞いてた?皇帝が来るんだよ。一番前の席に行きたいだろ皆」


「だからどうして?」


「もういい。はーぁ…やる前から戦線離脱だなうちは」


キョトンとしたエレノアを見て、ゼノは諦めた。


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