悪い優等生くんと、絶対秘密のお付き合い。


「うっわ、身長低い!
髪ふわふわ〜!めっちゃかわいい〜!」


「あっ、あの……!」


「すっごい癒し系だね、海凪ちゃん。
よかったら俺と……」


「1回頭冷やせば?」

「ぶーーーーっ!!」


「清水先輩!?」


わたしの頭をポンポンしていた先輩の顔に蛇口の水が直撃。


「っ、なにすんだよ1年……」


先輩の頭からは水がしたたって、制服のシャツもビショビショ。


「せ、先輩!?
大丈夫ですか!?」


慌てて先輩に駆け寄り、ハンカチで拭こうとしたけれど。


「仕事もしないで怯える後輩女子にさわるからじゃん。自業自得」


冷たい声で漣くんが言い放つ。


「いこ、向坂」


その瞬間、頭の中でプチンとなにかが切れた音がした。


「漣くん」

「なに、向坂……っ、ぶーーっ!!」


「……先輩に、謝って」
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