悪い優等生くんと、絶対秘密のお付き合い。
「漣くん」
「向坂、俺は……」
「ごめんなさいは?」
「……すいませんでした、」
めちゃくちゃ声は小さかったけれど、そっぽを向まボソッと言った。
「うん。
じゃあ、先輩、そこの床、拭いといてくださいね」
「えっ!?」
「だって先輩、ずっとわたしに話しかけてたんですから、それくらいしてもらわないと。委員長さんに言いつけちゃいますからね!」
「み、海凪ちゃ〜ん……」
「いこう、漣くん」
未だ呼び止めてくる先輩に再度念押しして、漣くんの腕を引っ張る。
「えらかったよ、七流くん」
そう言ったらやっと顔を上げてくれて。
「ごめん……」
バツが悪そうにわたしのあとをついてきた。