政略結婚の甘い条件~お見合い婚のはずが、御曹司に溺愛を注がれました~

美代子は右手で拳を握り、半袖のシャツをまくり上げて二の腕を見せた。言われてみれば筋肉があるようにも見える。


「米だっていつも二十キロずつを両方の腕で運びますから」
「ニ十キロずつ? つまり四十キロをいっぺんにですか?」


菜摘だってイチゴの苗をたくさん乗せたトレーを運ぶが、さすがに四十キロにはほど遠い。その半分にも満たないだろう。


「そうなんです。なので菜摘様を運ぶのも、なんの造作もありませんでした」
「でも重かったですよね……。本当に申し訳ありません」


米と人とでは感じる重みも違うだろうし、力の抜けた人間を運ぶのは大変だと聞いたこともある。しかも裸なんて恥ずかしくてたまらない。


「ですが、いつまで大地様のままで?」
「なんだか引っ込みがつかなくなってしまって」


いつ暴かれるかとヒヤヒヤするのも、正直そろそろ終わりにしたい。

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