政略結婚の甘い条件~お見合い婚のはずが、御曹司に溺愛を注がれました~
「理仁さん、いきなりどうしたんですか?」
気を取りなおして明るく問いかけたが、理仁は真顔のまま。
「菜摘、ごめん」
突然謝られて頭が混乱する。真っ先に浮かんだ謝罪の理由が、胸を鋭く突き刺した。
(もしかしたら、やっぱり結婚はやめようって言いたいのかも)
菜摘に好きだと嘘をついた良心の呵責に耐えかねてだとか、ファインベリーを待たなくてもおいしい四季成りイチゴを見つけたから、菜摘にはもう用はないとか。
いくらでもネガティブな理由が浮かんできて収拾がつかなくなる。
「両親のことを黙っていて悪かった」
想像とは違う話になり、思考が分断される。
「……えっ」