政略結婚の甘い条件~お見合い婚のはずが、御曹司に溺愛を注がれました~
「わぁ、すごい……」
「どれもイチゴをベースにしてスポンジ系、タルト系、ムース系のものだ。式のときにはファインベリーを使おう」
「それいいですね!」
「どれがいいかは菜摘が選ぶといい」
それこそ目移りしてしまう。スポンジまでピンク色のもの、ピラミッドの形をしたもの、ハート型のもの、三つともイチゴをふんだんに使っている。このまま保存しておきたいほどかわいい。
皿とフォークを準備して、早速試食の開始だ。
まずはハート形のケーキから。みずみずしいイチゴの上にストロベリーソースがたっぷりとかかり、見た目からおいしさが溢れている。フォークを入れたら、タルト生地がサクッといい音を立てた。
ひと口食べると、アーモンドと濃厚で滑らかなカスタードクリームの調和が抜群。
「おいしい!」
それしか感想が出てこない。
「理仁さんもひと口食べてください」
「俺はいいよ」
「ダメです。私たちの結婚式なんですよ?」
手をひらりと振って遠慮した理仁の口もとに強引にフォークを持っていく。