政略結婚の甘い条件~お見合い婚のはずが、御曹司に溺愛を注がれました~
「何度ももらいっぱなしにはできない」
(……何度も? ほかに彼になにかあげたものなんてあったかな……?)
理仁の言葉が引っかかり目をぱちつかせていると、彼が袋から出してみてと手でジェスチャーをする。
言われるまま袋を逆さまにすると、スルッとペンが出てきた。
「わ、かわいい」
思わず声が漏れた。
キャップ付きの白いペン。それも小さなイチゴ模様が描かれたキュートなものだったのだ。
「気に入った?」
「はい。……あ、ですが、いただけないです」
素直にうなずいてから、ハッとして突き返した。
「交換ならいいだろう。俺はあのイチゴのペンを、キミにはその万年筆を。ケースも付いているんだけど、ここで手渡すなら邪魔かと思って。必要ならあとで」
「いえ、本当にお気になさらないでください。……って万年筆なんですか? それなら余計に受け取れません」