政略結婚の甘い条件~お見合い婚のはずが、御曹司に溺愛を注がれました~

おっかなびっくり手を伸ばして取ると、そこには農園のここ五年間の経営数値が表にされていた。
一番下の行には経常利益とあり、マイナス表記がされている。つまり赤字だ。それが年を追うごとに膨れ上がっている状況である。


「その結果、ミレーヌで面倒をみようと決定したわけだ」
「でもどうしてそこで姉との結婚が出てくるんですか?」


大地がもっともな疑問をぶつける。

理仁はいったん大地に投げかけた視線を菜摘に向けた。その真っすぐな目にたじろがずにはいられない。


「俺がキミを手に入れたいから」
「……え?」


まるで好意があるような言い方だった。
不覚にもドキッとして大きく動揺する。隣の大地から戸惑う空気を感じたものの、そちらを見る余裕はない。


「な、なにを言ってるんですか」


つかえながらなんとか反論する。
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