私は、この人の妻？

···挨拶

翌日、雪哉さんのご両親が
住まれている軽井沢へと向かった。

車の中で亜希寿は、
キョロキョロしながら
風景をみていたり
雪哉さんと話したりしていた。

緊張気味の私は、
一人手を握りしめていた。
そんな私をバックミラーで
見て雪哉さんは笑っているから

もぅ····と、思っていると
到着した。

落ち着いた日本家屋に
立派な庭、池に鯉もいる。

ドキドキしていると
雪哉さんが手を繋いできて
「大丈夫だよ。写真も送っているし
穂乃華にあえるのを楽しみに
していたから。」
と、言って貰いながら
亜希寿と一緒に玄関へ

出迎えてくれたのは、お手伝いさんで
雪哉さんのお父様、お母様の
いる場所へと案内された。

「ただいま、父さん、母さん。」
「お邪魔致します。」と、私
「こんにちわ」と、亜希寿
「「いらっしゃい。どうぞ」」
と、ご両親。

「父さん、母さん。
この方が、落合穂乃華さんと亜希寿です。
穂乃華と亜希寿、こちらの二人が
俺の両親だ。」
と、紹介されて。
「初めまして、穂乃華と申します。
そして、息子の亜希寿です。」
と、言うと
「おちあいあきと、れす。」
と、亜希寿と二人で頭を下げた。

「亜希寿君か、偉いな
きちんと挨拶できて。」
と、お父様が言うと
亜希寿は、嬉しそうに
私と雪哉さんを見た。
「穂乃華さん、ぬいぐるみ
見せて頂いたの。
優しいぬいぐるみでした。
やはり、作られてる方の
思いや気持ちがでるのですね。
思っていた通りの方です。
子育てもきちんとされています。」
と、お母様に言われて
決して自分だけでは出来なかった事を
話してきいて頂いた。

お父様は、何度も頷き
お母様は、涙を流された。

亜希寿は、そんなお母様の
涙を拭きながら
「パパ？おばあちゃまは、かなしいの？
うれしいの？」
と、雪哉さんに
「うん。ママに良く頑張ったね
と、言ってるんだよ。」
と、答えていた。

それからは、4人で
食事をしながら話をした。
亜希寿は、お父様と庭を見に行き
鯉にエサをあげていた。

雪哉さんは、
式の段取りや住まいについて
お父様、お母様の意見を
きいたりしていた。

私の両親とおばあ様にも
合いたいと言って頂いたが
雪哉さんが、穂乃華の引っ越しが
終わってからにする
と、言うと
それで良いと言われた。

雪哉さんと血の繋がりがない
亜希寿の事を凄く可愛がってくれていた。

雪哉さんの子供でないのを
知らないのではないかと
思うほどに。
すると、お母様が
「雪哉、わかっていると
思いますが、あなたの子供ができても
亜希寿君をきちんと守るのですよ。」
と、言われて
私は、顔をあげてお母様を見ると
お母様は、優しく微笑まれた。
雪哉さんは、
「見てわかるだろ？
亜希寿は、俺の子だよ。
俺にべったりなんだから。」
と、言うから三人で笑っていると
「パパ！！おおきなおさかないたよ
おじいちゃまのいえ、すごいね。」
と、雪哉さんに飛び付いてきた。
「おさかな、いたの？良かったね
亜希寿、また、おじいちゃまと
おばあちゃまのお家に来ような？」
と、言うと
「うん。おじいちゃまとも約束したよ。
ママとパパと来るって。」
と、言うから
四人で頷いた。

その日は、雪哉さんのご実家に
泊まる事にした。

亜希寿は、おじいちゃまと
おばあちゃまと一緒に寝ると
いうが大丈夫かと心配になる。

雪哉さんは、
「穂乃華を抱くのは、
　　　新居に入ってから。」
と、言いながら
優しいキスを何度もしてくれた。

そこへ·····

「パパっ」と亜希寿が泣きながら
部屋にきてお母様は、笑っていた。
「パパがいないと泣くのよ。」と。
雪哉さんは、亜希寿を抱き締めて
「お帰り」と、言って
抱き締めたまま、ベッドに入った。

私は、お母様にお礼を言いながら、
自分のベッドへと入った。

本当に雪哉さん好きなんだから
と、笑いながら·····