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レポート4
「沙穂。週末、空いてる?」

宿題も終わり、もう寝ようかという頃、コンコンとノックの後に顔を見せたタク。
時間は日付を回ろうとしていた。

「どうしたの、急に」

とりあえず部屋に入れるも、タクは所在なさげにドアの近くに佇んでいる。
結局、いつまでもギクシャクしているのは嫌で、私はなるべくこないだのことは思い出さないように過ごしていた。

「…傷、もう治った?」

ゆるりと手首を取られ、傷跡をなぞられる。

「…ん」

まだ跡はうっすら残っているけど、痛みもほとんど無いし、大分回復していた。

「結局ケガさせたお詫び、してないなと思って」

それが、どうしたのに対する返事だと気づくのに少しかかった。

「そんなの、いいのに。っていうか、俺の気が収まらないから」
「えー…そう言われても。週末は空いてるけど…」
「じゃあ、俺のワガママ、付き合って」
「ワガママ?」
「ん、お休み」

タクは一方的に言うと、少しだけ嬉しそうに部屋を出ていった。
…なんだったの?
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