御曹司の恋の行方~地味な派遣秘書はご令嬢~
遥の正体がバラされたタイミングで俺は思い出す。

「そう言えば!」思わず大声を上げてしまった。

「遥も悠里も見覚えがあるなと思ってたんだ!大学は違ったけど、一緒のサークルに所属してたの覚えてない?翼でわからない?」

そこまで言うとふたりは思い出してくれた。

サークルでは、基本下の名前だったし、大学も違ったから、遥達は俺が神宮寺って事を知らないだろうし、俺もまさか遥が西園寺だったなんて思いもしない。

兄さんの顔を見ると焼きもちを焼いてそうだ。

しかし、兄さんの想い人は、俺の大学時代の『高嶺の花』の遥だったのか~見る目があるな。俺には、高嶺過ぎて無理だし、西園寺と知ってもっと無理だ。

パーティーが終わり、いつものバーで集まった。
遥と悠里が合流するまで、兄さんの決意を聞いた。まだ付き合ってもいないのに、自信満々だ。

そして、俺の人生が変わるひと言が告げられた。

「親父を助けるのはお前だ」と…

しかも、揺るぎのない目でだ。

自分は遥の全部を背負う気でいると…

兄さんの覚悟は尊敬する。

世界の西園寺を背負う覚悟。

でも、呑気にしていた俺が、親父の跡取り。

責任の重さに肩を落としてしまう。

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