One s death -the last sword-
「レベッカ様?」
「……アリア」
夏の、暑い太陽の光が差す。
初めて会ったのは、俺の誕生日の次の日だった。


「カラス…知っていらっしゃいますよね?」
いつも突然な質問を出すのは、レディック様と似ている。
「どうした?いきなり」
「昨日、ふと思ったんですけど」
アリアの長い髪が、風に揺れた。
窓から吹く風は生暖かいものの、充分な冷たさだ。
「アリア、カラス好きなの?」
声をかけたのは、レディック様。
たとえ俺に婚約者ができたからといって、休暇がもらえる程甘い主ではない。
「好きっていうわけでもないですけど…」
アリアの目が、戸惑ったように宙を泳いだ。
「昨日、ゴミをあさられて…」
「怒っちゃったの!?」
「いえ……」
「レディック様」
アリアの口が、再び開かれた。
王太子殿下がいるので言葉を選んでいるようだが、当の本人は全く気にしていないようだった。
「カラスは、光るものが好きなんです。綺麗な、光るもの。…なのに、何で汚いゴミなんかをあさるんでしょう?」
短い、問いかけの言葉。
多分、それは全ての戦う者に共通している。
『勝利』という栄光の光る道を、いつでもどんな時でも求めている。
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