再会は魔法のような時を刻む~イケメンドクターの溺愛診察~
確かに、彼女を振り向かせることが出来ないのは、自分自身に不甲斐なさを感じるけど…


だけど、俺は必ず愛莉と付き合って結婚する。


その気持ちは、絶対に揺るがない。


そう遠くない未来に…


何としても、彼女を振り向かせてみせる。


俺は、自分にそう誓った。


ある日の夜、遅くまで病院に残っていて、帰ろうと支度をしていたら、小川先生が声をかけてきた。


『瑞先生!お疲れ様です』


『ああ、お疲れ様』


『ねえ、先生。これから食事しない?』


食事の誘い?


それは、初めてのことだ。


『申し訳ないけど、食事は…家ですることにしてるから』


『え?まさか、わざわざ作って食べてるの?でも、瑞先生、彼女はいないんだったわよね』


俺は、黙ってしまった。


他の先生も帰ってしまい、誰もいない診察室の前は、かなりの静寂をまとっていた。


『まさか瑞先生…彼女出来たの?』
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