再会は魔法のような時を刻む~イケメンドクターの溺愛診察~
『幼なじみなんですか?!何か…すごいですね』


『はじめまして、山下さん。愛莉がお世話になってます』


お世話になってますって…


家族じゃないんだから。


『あ、すみません。ご挨拶が遅れました。山下賢人です。こちらこそよろしくお願いします』


瑞が笑顔でうなづく。


『愛莉…ちょっといいか』


『えっ、あ、うん』


瑞は、私の背中を押して、賢人君から少し離れたところに連れていった。


背中に瑞の手のぬくもりを感じる…


『あのさ。愛莉の連絡先、教えて』


えー!


れ、連絡先?!


突然、そう言われてどぎまぎした。


そ、そうだよね。


数年間、お互いずっと知らなかったんだもんね。


『え…あ、うん、いいよ』


頑張って冷静を装ってみたけど、内心はすごくドキドキして…


携帯を持つ手がほんの少し震えてる。


それをバレないようにするのに必死だった。


でも…


連絡先がわかれば、いつでも電話やメールが出来るんだよね。


瑞から聞いてきたってことは…


これから連絡をくれるつもりなの?


ちょっとだけ…


何かを期待してる自分がいた。
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