予想を超えた政略結婚


すぐに警備員を見つけ
キャリーケースが盗まれたと訴えた。


「それなら警察官に連絡入れますから
空港内の派出署で詳しく聞きましょう
こちらへどうぞ」


空港内の派出署へと向かう途中のことだった。


「あっ!!!!!見つけた!!!
あの人だ!あの人ですっ!」


私を騙した男が
私のではない小さめの
キャリーケースを引きながら
何食わぬ顔して颯爽に歩いていた。


また次のターゲットを見つけたのか?
堂々とした態度だわね!


「間違いありませんか?
あの人があなたの荷物を盗んだんですか?」


「間違い無いわよ!
騙された私が言ってるのよ
そんなことより早く捕まえてよ」


「お待ちください
お話を聞いてきますから」


呑気な警備員に腹が立ってきた。


「そんなこと言ってたら
逃げられちゃうわよ
もぉー!あたしが言ってくる」


「おやめください
危険ですので警察官にすぐに
ここらに来るように連絡しますから
お待ちください」


「お待ちください?
だからよ!そんな呑気なこと言ってたら
第二第三の犠牲者が出ちゃうわ」


警備員の「やめなさい」と
言う指示を無視して直接犯人に向かった。


「ちょっと!あなた!」


私の言葉を無視して
涼しい顔をして外に向かう犯人。


「あなた!あなたの事を呼んでるのよ」


ついに、相手の腕を掴んでしまった。


「何?あんた」


「何あんた?
どの口が言ってるんでしょうか?
今度はどんな女の子を騙したの?」


「は?騙す?
誰かと間違ってない?」


「あはは よくも言えるわね
『トイレ行かれてた方がいいですよ』
なんて紳士的なこと言って
荷物を盗んだくせに
その荷物も同じ手口で盗んだんでしょ?」


「待て待て
勝手なこと言わないでくれる?」


「そんな急足で歩いて
逃げてるわけでしょ!」


「逃げてないって!
急いでるのは急いでるけど」


「ほらほら
急ぐということはその荷物を持って
逃げなきゃいけないからでしょ」


そこで犯人と言い合いになった。


「ちょっとこちらへきてください」


2人は派出署へ連れて行かれたのだ。


周りの人たちは
「何事?」とコソコソ言いながら
私たちの様子を見ていた。


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