黙って俺に守られてろ~クールな彼は過剰な庇護欲を隠しきれない~
 彼女は私を恨んでいるかもしれない。
 そう思うと胸がずきりと痛んだ。

「あぁ、そういえばそんなお知らせ来てたね」
 
 複雑な気持ちを隠してうなずくと、恵はあきれたように肩を上げる。

「来てたね、じゃないよ。まだ返事してないの?」
「なんだか忙しくて後回しにしていたら、つい忘れちゃって……」
「同窓会だって立派な出会いの場なんだから、出席するわよ」
「えぇ」

 私は思わず顔をしかめる。

 静香が同窓会にくることはないだろうけど、ほかの同級生たちも彼女が大学を辞めた理由を知っていた。

 学校内で知らない人から、あいつは友人を裏切って通報したと、陰口をたたかれたりもした。

 正直、たくさんの人が集まる同窓会に出席するのは気が思い。
 
 そう思っていると、恵は私に言い聞かせるように静かに口を開いた。

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