ビビディ バビディ ブー! 幸せになーれ!〜この愛があなたに届きますように~
"コンコン"

意気揚々としている私の耳に扉をノックする音が聞こえた。

この部屋への訪問者に、慌てて握手していた手を離そうとしたが、逆にぎゅうっと指を絡めて握られる。

戸惑う私に、テーブルを挟んで向かい合っていた迫田さんが、私の隣に移動してきて、そのまま腰に手を回し体を密着させて一緒にソファーに腰かけた。

「ひっ!」

「くっくっ、もう少し色気のある声だせよ。
っていうか俺に慣れろ。
まぁその初々しさ逆にいいか」

絡めた長い指に手の甲をそっとなでられ体の中から甘い疼きが沸き上がる。

こんな感覚を私は知らない…。
なんだろうこれ…。

ただ手を繋いで触れられているだけなのに、手の甲が熱を帯びてその熱さがみるみる身体中を駆け巡っていく。

自分だけが、こんな妙な感覚に支配されていくことが恥ずかしくて悔しくて。

仕返ししようと同じように親指でそっと繋がれた手の甲を撫でてみた。

「ふっ」

耳元で笑う声が聞こえたと同時に、腰に回されていた手がさらに私を引き寄せ体を密着させてきて、一瞬て身体中の血液が沸騰させられたように全身が熱くてたまらない。

「負けず嫌い…」

と耳元でボソッと囁き、微かに耳を掠めた唇の感触に一気に私の頭は爆発した。
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