―――ファッション―――
―――あれから、一緒に正樹はいられなくなり、彼女は直哉の方が大事だったが、彼も大事だと思っており、彼女は―――凛はずっと悩んでいた。正樹とは縁を切られてしまい、彼女は泣いていた。彼女はずっと高橋直哉と一緒に居たかった。だけど、人間と言うのは、不思議な生き物だ。失ってから、大切な何かに気づく事だ。彼はアメリカに行く事になり、直哉と仲良く、そう言われた。彼等は義理の兄弟であり、小さき頃から、争っていた。彼女は家に引きこもってしまった。誰もが一緒におり、今、バイトの準備すら、していない。正樹に縁を切られてしまい、今、直哉は『―――ごめんな・・・強引な事をして・・・』
『―――あの人の事も・・・ずっと好きだった・・・どうして、もっと素直に言わなかったのか?ごめんなさい。もう会えないの?』
そう言うと、直哉は何か考えていた。会えるよ―――。御前が授業ちゃんと聞けば、来てくれるかもしれないだろう?―――その間の、始末である。こいつの事は、諦めるつもりはないから。
別れの時、そう言っていた。その言葉に、彼女は―――凛は勢いよく、がバット起き上がった。
直哉はズキット胸を痛めると、『―――御前・・・本当は・・・俺じゃなくて・・・正樹―――兄貴が好きなのか?』
其の言葉に、彼女はハッと我に返ると、『―――私・・・二人を・・・傷つけてるんだ・・・』と言った。ポロポロと涙が止まらなくなり、彼女は直哉の胸元に頭を預けて、今まで以上に、泣いていた。

―――正樹・・・ごめん・・・

裏切って・・・ごめん・・・

でも、会えなくても・・・心は一緒―――

だから・・・だから―――

また・・・会おう―――



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