―――ファッション―――
―――それから―――
正樹とお別れしてから、半月が経った。今、凛はバイトを瀬古瀬古しており、直哉は彼女を見守っていた。女性用の服を売るのも、アパレルの仕事でもあり、彼女は『―――こちらは・・・どうですか?』と問い質す。泣きたい筈なのに、凛は泣く様子もなく、必死に働き、勉強していた。
縫物は大学で習い、彼女は服を縫う事も、勉強の家だ。そんな中、彼女は店長にお願いして、一着だけ、お金を出すから、欲しいの。凛はそういうと、彼女達はニコッと笑った。それを待っていた。
『―――だけど・・・お金はいらないわ・・・御店の店員でしょう?』
其の言葉に、直哉と正樹の『―――頑張れ・・・』と声が聞こえ、ゆっくりと御辞儀をした。いつか、正社員で働けるようになり、色々な、服をデザインしたり、スタイリストのファッションショーを、生で見たい、そう思っていた。
『―――この服は・・・ミーシャという、五十歳程の、有名なデザイナーと社長だった。』
其の言葉に、凛は吃驚してしまい、特別に裏部屋を見せて貰い、サインを貰いに行きたかった。
彼女は忙しいようで、駄目かな?―――そう思ったけど、彼女は凛に気づくと、ミーシャさんはニコッと笑い、『―――おぉぉ・・・貴女は・・・一番前で、座っていた人ですね・・・サイン欲しいんですか?』と問う。
彼女は『―――良いんですか?』というと、直哉に『ーーー良かったな・・・お前、元気になった。』と安心した。

―――正樹・・・貴方との過ごした時間

忘れたりしないからね―――

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