夫婦未満ですが、子作りすることになりました
うれしくてすっかり気分がよくなった私だが、ふと零士さんを見ると複雑な顔をしている。どうして?と不思議に思っていると、食事後のお茶が出てきたところで、お母様はバッグからファイリングされた書類の束を取り出した。
ファイルの表紙には『調査結果報告書』と書かれている。
「あ、あの。それは……?」
「依頼していた調査結果よ。凛子さんのことをこっそり調べさせてもらったの」
お母様はまったく悪びれる様子なく悠々とファイルを開き始め、私は唖然とする。すぐに零士さんが「おい」と声を上げ、ドンと拳を立ててテーブルを叩いた。
「ここでそんなもの出さないでくれ。断りもなく勝手に調べて」
「あら零士、怒らないでよ。お母さん報告書を見て感心しちゃったわ。あなたとても優秀なお宅のお嬢さんを連れてきたんだもの」
零士さんはさらに機嫌が悪くなり、小声で私に「ごめん」とささやく。私は一応褒められているため気分は悪くないが、その報告書とやらの存在にはさすがに驚いた。