夫婦未満ですが、子作りすることになりました
明後日の朝がきて、私はトイレで発狂した。すごい。奇跡的に生理が終わっている。これなら今夜は大丈夫だ。食事をしようと言われていたけど、お家デートにしてもらおう。
妊娠しやすい日ではないけど、可能性はゼロではない。零士さんがアメリカに行って会えない間の分までがんばってもらわなきゃ。
意気揚々とまた手触りのよいブラウスとスカートに赤いランジェリーを着け、仕事を終えた零士さんのマンションへ向かった。
「ーーど、どうした。積極的だな」
珍しく私の下になっている彼は、少々困惑した顔で手を伸ばし、私の頬をなでた。
到着して早々、私は彼をソファに押し倒した。いつもあちらからリードしてくれるのに、今日はなにもしてくれる気配がなかったから。
「だって……零士さん、なにもしないから」
「ん? 今日できないって言ってなかったか?」
そうだった! 私ったら大事なことを伝え忘れていた。よほど子作りのことで頭がいっぱいなのだろう。
「すみません、大丈夫になりました。できます!」
零士さんは私があまりに迫るからか、「ハハハ」と笑った。まるで私ばかり本気みたい。