最後の一夜が授けた奇跡
桔平は一度寝るとなかなか起きない。
ちょっとやそっとの物音でも起きない。

律樹は慎重にベビーベッドに桔平を寝かせて布団をかけた。

ほわほわの桔平の髪を撫でる律樹。

「あー、どれだけ見ても飽きないな」
「うん」
「季里」
「ん?」
「おいで」
律樹は私の方に向かって両手を伸ばす。

私は微笑み返しながら律樹の方へ近付いた。

ギュッと律樹の胸に抱きしめられる。

「おかえり」
「ただいま」
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