最後の一夜が授けた奇跡
「俺、あの夜を思いだすと、今でも心が締め付けられるんだ。」
「・・・うん」
それは私も同じだ。
「季里が考えてることに、ずっと気づいてたのに、俺のために季里がどんな思いであの夜、俺に別れを言ったのかって思うと今でもすごい苦しくなる。」
「・・・律樹」
穏やかな口調で話をする律樹。
「でもさ」
「うん」
「桔平が生まれて、この手に初めて抱いた時。」
「うん」
「俺たちが過ごしてきた時間に無駄なものなんて一つもなかったんだって思った。」
「・・・うん」
「この命と会うために、この奇跡を授かるために、あの夜はあった。」
「うん」
「そう思ったらさ、あの夜は必要だった。無駄なんかじゃなかった。」
「うん」
律樹はそう言うと私から体を離して、私の肩に手を置き自分の方を向かせた。
「・・・うん」
それは私も同じだ。
「季里が考えてることに、ずっと気づいてたのに、俺のために季里がどんな思いであの夜、俺に別れを言ったのかって思うと今でもすごい苦しくなる。」
「・・・律樹」
穏やかな口調で話をする律樹。
「でもさ」
「うん」
「桔平が生まれて、この手に初めて抱いた時。」
「うん」
「俺たちが過ごしてきた時間に無駄なものなんて一つもなかったんだって思った。」
「・・・うん」
「この命と会うために、この奇跡を授かるために、あの夜はあった。」
「うん」
「そう思ったらさ、あの夜は必要だった。無駄なんかじゃなかった。」
「うん」
律樹はそう言うと私から体を離して、私の肩に手を置き自分の方を向かせた。