翠玉の監察医 零度の教室
「いい加減にしろよ!!」

無表情な蘭の横で、圭介が怒鳴り声を上げる。そして一人ひとりを睨み付けながら言った。

「教師がいじめの事実を黙認したことで、これから素晴らしい人生を歩む予定だった人間が死んだ。自ら命を断つことを選んだ!そうなってもまだ自分たちの保身の方が大事なのか!?」

蘭たちが真実を世間に知らせることができたのは、世界法医学研究所に誠と同じクラスの生徒が数人やって来たことがきっかけだった。その生徒たちは誠がいじめられている証拠の動画、そして教師がいじめを黙認する音声などを密かに持っていて、誠が首吊りをした際に誠のリュックサックに入っていた遺書を破り捨てるところや、机や教科書を新しいものに交換し、いじめのことは黙っているようにという音声などしっかり証拠が取れていたのだ。

「誠は、これでようやく報われます……」

報告を聞き、蘭たちがテレビ局や新聞社にこの話を言った後、正人は涙を流しながら言っていた。
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