翠玉の監察医 零度の教室
「校長先生!被害者の男子生徒のいじめをもみ消そうとしたって本当ですか?」

「いじめの加害者三人は殺人犯なんじゃないですか?」

「お話、してくれませんかね?」

校長室にいても、記者たちの声は響いてくる。校長たちはますます顔を青くした。その時、蘭の肩をユキトが掴む。

「な、なあ!あんたに前あんなことをして悪かった!水野のことだって、悪いってちゃんと反省してる!だから、世間にこれ以上俺たちを叩かないように言ってくれよ!俺たちはただふざけただけだ!殺人犯なんかじゃない!」

「いいえ、あなた方は殺人犯です。決して法で裁かれることのない犯罪者です」

冷たい蘭の声にユキトの目から光が消える。蘭はユキトの手をどけて言った。

「どういう理由であれ、あなた方は誠さんを死に追いやりました。そしてこれからその罪を背負って生きていくのです。しかし、その罪は計り知れないほど重く、罪を背負うことになった人間は思うのです。いっそのこと裁かれた方がマシだと……」
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