危険な溺甘同居、始めます!
今、私は耳まで真っ赤になっているだろう。それを楽しく思っているのか、彼方くんは耳元でふふっと笑った。
「……ひゃっ」
いつもより敏感に体が反応して変な声が出る。
「一華は耳が弱いんだね」
「…っ、なっ何言って……っ」
「かーわいい」
「…っ、ぅぅ」
涙目になり彼方くんを見上げると、彼方くんはビクッと何かを耐えるような顔をした。
「……っ、」
「彼方くん……??」
「はぁ……ねぇ、それ無自覚でやってんの??」
「え?」
それ、ってなに……?どういうこと??
「俺だって、男なんだよ」
「え?……うん、知ってるよ??」
え、彼方くんが男なのは当たり前でしょ……??
彼方くんはため息をついた。