危険な溺甘同居、始めます!
「そういうことじゃない」
「……?」
「涙目で上目遣いとか理性保てるわけないだろ。耐えてる俺を褒めてほしいっつーの」
「理性……??」
何言ってるの??
上目遣い??そんなのした??
「一華、他の男にこんなことしないでね。男はオオカミだからな」
「……ええ??」
オオカミって、彼方くんも、??
うーん、でも、
「ふふっそんな心配しなくても、男の人とあんま話さないから大丈夫だよ。」
「…そういうとこだよ……」
笑顔で言うと少し呆れている。
すると、また私の耳元に顔を近づける彼方くん。
またさっきの匂いがフワッと鼻をかすめて顔が熱くなる。
「早く、俺に夢中になってよ」
そのまま出ていった彼方くんの背中を見届けたあと、耳元を押さえながらヘナヘナと座り込む。
な、なんなの……っ!!?