君は桜色。
バンッ!

彼女の部屋のドアを開ける。

死んだ目の咲菜と握られたカミソリ。

その手からカミソリとろうとすると
彼女は最大限の力で抵抗した。

「研究を中止させる方法は
これしかない存在しないからっ...!」

そう叫ぶ彼女に僕は微笑みかける。

「方法なんて、いくらでもあるよ。」

そして彼女の手を一気に引き寄せた。

僅かな痛み。

ほとばしる鮮血。




物語の主役は、君にあげない。



















最後くらいは僕が主役だ。









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