俺様上司との不確かな関係~好きになっちゃダメですか?~
「これは、わたしの祖母の形見です。今まで厳重に封がされていて中を見ずに置いていたものです。
けれど、わたしが記憶を取り戻したことで中を見ようって思いました。」

風波部長の手が少し震えている気がした。

「大切な人となぜひきさかれなければならなかったのか…。真実が知りたかったんです。」

「これをわたしに読めと?」

風波部長の手は今や目に見えて震えていた。

「はい。わたしは…そして隼斗も全部読みました。おばあちゃんの想いがいっぱいつ詰まってるんです。
だから、娘として…読んであげてください。お願いします。」

深々と頭を下げた。

風波部長は何も言わずに静かにそれを開くと…読みはじめた。


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