俺様上司との不確かな関係~好きになっちゃダメですか?~
「小学校3年のころから突然隼斗さんがわたしに対して心を開かなくなった。今までも完全に開いてくれているわけではなかったけれど、より閉じてしまった隼斗さんにおばあちゃんの家で何かあったのはわかったわ。それから隼斗さんは家の中では北斗以外には心を開かなくなったの。その原因があなただった。」
わたしを見る風波部長の瞳。
この複雑な表情は何を言いたいのだろう?
わたしをやっぱり許すつもりはないといいたいのだろうか?
「そしてきわめつけが遭難事件。そのとき母にまで会うことになろうとは…」
わたしはゴクリと唾をのんだ。
「許せないと思った。わたしを育てることを拒否した母と、その孫がわたしの最愛の息子を殺したんだと思った。けれど、奇跡的に見つかって、2人とも一命をとりとめたときも、絶対に2度と…会わせるものかと…隼斗さんをとりもどすんだと…」
風波部長の瞳から再び涙が伝った。
「けれど、違ったのね。母が育てることを拒否したのではなかった。わたしはそう教えられていたから…。わかっていたはずだった。最初に母に会った時に、わたしが娘だとわかったときに、母の表情は物語っていた。わたしを忘れたことなどないと…
なのにわたしが気づけなかった。母を不幸なまま死なせてしまった。」
また涙がとまらなくなった風波部長はハンカチで顔を覆ってしまった。
わたしを見る風波部長の瞳。
この複雑な表情は何を言いたいのだろう?
わたしをやっぱり許すつもりはないといいたいのだろうか?
「そしてきわめつけが遭難事件。そのとき母にまで会うことになろうとは…」
わたしはゴクリと唾をのんだ。
「許せないと思った。わたしを育てることを拒否した母と、その孫がわたしの最愛の息子を殺したんだと思った。けれど、奇跡的に見つかって、2人とも一命をとりとめたときも、絶対に2度と…会わせるものかと…隼斗さんをとりもどすんだと…」
風波部長の瞳から再び涙が伝った。
「けれど、違ったのね。母が育てることを拒否したのではなかった。わたしはそう教えられていたから…。わかっていたはずだった。最初に母に会った時に、わたしが娘だとわかったときに、母の表情は物語っていた。わたしを忘れたことなどないと…
なのにわたしが気づけなかった。母を不幸なまま死なせてしまった。」
また涙がとまらなくなった風波部長はハンカチで顔を覆ってしまった。