こいつ、俺の嫁。ーAnother my wife storyー
「…私の親友がそれで幸せそうだから、私も彼女と同じ立場になったらそうすると思うわ」
パンケーキ屋に付き合うことと、質問に答えることを果たしたから帰ろうと鞄を持った。
すると私の後に続いて勢いよく奴は立ち上がった。
「未来ちゃん!来週なんだけど…っ!」
「ごめん、私もあんたにかまってるほど暇じゃないの」
なんて中学生のくせに大人ぶった言葉とパンケーキ代を残して私は店を出た。
来週の土曜日以外は暇してるけど、嘘ついたことはこれでチャラだしあいつの嘘も別に誰かに言いふらすつもりもない。
だからこれ以上あの人に付き合う必要はないわけで。
店を出てすぐにあの人の連絡先を削除して背伸びをした。
なんだかこれ以上あの人に関わったら私が私でなくなる気がしたから。