こいつ、俺の嫁。ーAnother my wife storyー
私は連絡先を削除したけど、あっちは送ってこようと思えば送ってこれるはず。
でもあいつからの連絡は来なかった。
そうこうしているうちに澪と約束した土曜日になった。
大会があるといつも使われる体育館に向かうと見慣れた大小コンビが出入り口に立って何か言い合っていた。
「…昼間から仲のいいことでお二人さん」
「あ、未来!」
「よぉ未来久しぶりだな。
背伸びたんじゃねぇの?澪より大きいし」
「テ~ツさ~ん?一言余計ですよ~?」
この夫婦漫才を毎回見せられるこっちの身にもなってほしい。
…これで付き合ってないんだからおかしな話よね。
未だに夫婦漫才を繰り広げている二人を置いて私は先に体育館へ入った。