こいつ、俺の嫁。ーAnother my wife storyー
『あの店を越えるすげぇのができたから食いに来い』
そう言われてあのパンケーキを越えるものなんて無理でしょと思いながらも食べたのがすごく美味しくて。
そこから私は喫茶店ラヴの虜になっていた。
ラヴに通ううちに私もあんなスイーツを作れるようになりたい。
そしてなによりこの気持ちに気付いてから"彼の隣に立って歩ける人になりたい"と、気付いたら進路希望調査書に原女を書いていた。
私何書いてるんだ…っ!と思って書き直そうとする前に調査書はすでに先生の手にあった。
先生も「矢倉の学力なら問題ないだろう」と太鼓判を押されてしまった。
これと言ってやりたいこともなかったし、変更するのもめんどくさくて諦めて今に至る。
調理師や栄養士の資格も取れるし、持っていて損はないしと開き直って今は勉強に専念している。