へたれアイドル王子 卒業します アミュ恋 4曲目
つい、春輝に
文句ばかり言っちゃうけど。
こんなやり取りに
マジで助けられている俺。
そんな恥ずかしいこと。
幼馴染の春輝に、言えねぇけどな。
「明日から
学校のリュックにつけてこうね」
「ムリ……」
「マー君、お願いだから」
春輝の甘えタイムが始まった。
どうせ、
俺が『いいよ』って言うまで
俺の背中に張り付いてくるんだろ?
オマエこそ、幽霊かよ?
ま、可愛いから許してやるけど。
「離れろよ」
「マー君が、
リュックにつけるまで、離れないから」
こんなコントみたいなことを
していると
「入ってもいい?」
「いいけど」
ドア越しの声に、
不愛想な声を返した俺。
トレイを持って入ってきたのは、
春輝の母親のクララだった。