へたれアイドル王子 卒業します アミュ恋 4曲目

「ゾルックのグッズには、変えないよ」



「蓮見なら、ぜってぇ変える」



 え?



「だってオマエ。
 自分の担当するアイドルのこと、
 死ぬ気でつくすだろ?」



 へ?



「お前が社長に頼まれて、
 鬼マネージャーやってたこと。
 知ってんだからな」



「まさか……4人とも?」



「雅と綾星は気づいてねえよ」



 そ……そこは……
 ちょっとだけホッとした。



「蓮見はさ、
 俺ら以外にはすっげー笑顔見せるじゃん。

 その姿見て
『あの人、マネージャーの笑顔に騙されてる』とか、
『マネージャーの本性、鬼なのに』って言ってたしな」



 ま。

 雅と綾星は
 私が怒鳴ったら、思いっきり凹むからね。


 気づかれてないとは思っていたけれど。



 ってことは……



「春輝は? 知っていたってこと?」



「ああ」



 は~。


 天然な春輝には、絶対にバレない自信、
 あったんだけどな。



「あいつ、クラゲかって言うくらい
 ゆるく生きてるように見えて。
 真を捉える目、持ってっからな」



 確かに。
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