友達から恋人になる方法
「いいよ。どこ行く?」


そう聞くと、乃亜さんはふんわりとした笑みを浮かべた。


「じゃあ、校舎裏の日陰で」


そこは、人目のほとんどない暗い場所だった。


でも、今日は日差しが強い。


こんな時間じゃ、空き教室も使えない。


快適な場所といえば、確かにそこだった。


「行きましょ」


そう言われ、私は乃亜さんの隣に立って、2人で歩いた。


本当に、つくづく可愛い子だと思う。


背は、私と同じくらいなのに痩せているからか私より華奢に見える。


大きな目、薄い唇と小さな鼻、そしてボブにした綺麗な髪が彼女の可愛さを引き立てていた。
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