友達から恋人になる方法
校舎裏に着くと、少し雰囲気が変わった気がした。


人気のない静かすぎるここは、なんだか冷たい感じがした。


「あの、早速なんですが、私が1番話したいこと、話していいですか?」


「あ、どうぞ」


そう答えると、乃亜さんの雰囲気が変わった気がした。


冷たく、冷ややかで眼差しは鋭い。


「悠馬くんに近づかないで」


その声には、あの可愛らしさは微塵もない。


低くて、静かな声。


「なんで……」


やっと絞り出せた言葉がそれ。


「悠馬くんが、好きだから」


あ……。


望が言ってたことって、本当だったんだ。
< 57 / 218 >

この作品をシェア

pagetop